経費削減のアイデアとは?
削減方法10選とポイント、注意点を解説!

2024.04.30
企業の経営を安定させるには売上を出し続けるだけではなく、無駄な経費や必要以上にかけている経費の削減が欠かせません。この記事では経費削減をするメリットや具体的な方法を踏まえ、経費削減をする際の注意点について紹介します。「経費削減を行いたいけど、どのような方法で行えば良いのかわからない」「経費削減のポイントや注意点を知りたい」という企業の経理や総務部、経営者の方はぜひ参考にしてみてください。

経費削減のメリット

企業が経費削減を行うメリットはいくつかありますが、主なメリットとして挙げられるのは以下の3つです。

利益の増加
経費削減をする際に特に大きなメリットとして挙げられるのが利益の増加です。
企業の利益とは商品やサービスを提供したことによる売上から、売上を出すためにかかった原価や人件費、維持費などを差し引いたものを指します。
いかに高い売上を出したとしても、膨大な経費がかかってしまっては大した利益は得られません。その点、経費を削減して利益率を向上させることで、企業全体の収益力や競争力の向上にも繋がります。

業務の効率化
経費削減は利益面だけなく、業務の効率化というメリットも生じます。
組織内で経費削減の意識が高まることで無駄な時間や手間を省き、業務の効率化に繋がるのです。また、業務の効率化によって他の業務や新たな取り組みにリソースを避けるようになり、社内全体での余裕が生まれやすくなります。

企業価値の向上
経費削減によって生じた利益を設備の充実化や事業展開に回すことで、企業の成長や発展にも繋がります。
また、利益の増加はステークホルダーからの評価や信頼を高める要因にも繋がるため、経費削減は間接的に企業全体の価値向上にも繋がりやすいです。

経費削減アイデア10選

経費削減にはさまざまなメリットがありますが、続いては経費削減のための主な取り組みについて紹介します。
企業が経費を削減するにはいくつもの方法があるため、以下のような方法を参考にしてみてください。

①ペーパーレス化で印刷費を削減

企業内で意外にも多くのコストを費やしてしまっているのが「紙媒体」です。
紙媒体を使用することで用紙代だけでなく印刷代もかかってしまいます。1枚ずつでは大したコストにはなりませんが、企業内全体で日々使われているトータルコストとなると膨大な金額になっていることが多いです。
社内での書類印刷を削減するよう従業員に周知する、会議では資料のコピー配布を止めて代わりにパソコン持参やスクリーン投影を利用する、電話での伝言をメモで渡す代わりにチャットツールを利用するなどといった施策をすることで、かなりの経費削減に繋がります。

②消耗品コストを削減

日々の業務をする中で事務用品などの消耗品にかかるコストは欠かせません。
消耗品のコストを削減するには、まず社内で「消耗品は節約する」という意識を浸透させ、無駄に使用しない・購入しないように周知する必要があります。
具体的には消耗品の管理方法を見直す、購入する際はオンラインでなるべく安く購入するといった方法がおすすめです。

③業務効率化で人件費を削減

人件費は企業経営において欠かせない項目ですが、経費の中でも大きな割合を占めています。
しかし、むやみに人員を減らすのは業務の効率が下がりかねないため、マニュアルの活用や研修の効率化、業務フローの見直しやシステム導入などによって業務効率化を図り、意味のある人件費見直しがおすすめです。

④交通費・出張費を削減

従業員の外回りや出張がある企業は、交通費や出張費を優先的に見直しましょう。
主な見直しは交通費を必要以上に支給していないか、無駄な出張が無いか、タクシーの利用制限、テレワークの推奨などが挙げられます。

⑤外部ツールを一本化して経費を削減

経費精算、給与、勤怠管理などを外部ツールを使用して行っている場合、一つに統合されたシステムに移行することで経費削減が可能です。
一括で管理できるようになるため、業務効率化も図れます。

⑥アウトソーシングで経費を削減

固定費の部分をアウトソーシングし変動費にすることで、経費削減が可能です。
また、社内で解決することが困難な場合は、思い切ってアウトソーシングをすることで業務効率が向上し、結果として経費削減に繋がることもあります。

⑦事業の仕分けで経費を削減

経費削減は事業を継続するためだけではなく、時には事業単位で経費を見直し、売上や利益が上がらない事業や業務を縮小させるのも1つの手法です。

⑧重要顧客に注力して販促費を削減

ビジネスにおいて2割の優良顧客が8割の売上を占めるという法則があります。
新規顧客を獲得するには販促費として多くの費用が必要になりますが、売上に貢献する比率の高い2割の顧客に集中することで経費削減が可能です。

⑨効果的な運用で広告費を削減

従来では新聞、雑誌、チラシ、看板などで集客をするのが一般的でしたが、社会的にインターネットの活用率が高まっているため、インターネット広告の方が効果の出やすいケースが多いです。
効果の出にくい広告費をかけ続けるよりも、より費用がかからず効果の出やすい広告に切り替えることで、広告費の削減に繋がります。

⑩オフィスの賃料を削減

固定費の見直しは大幅カットが期待でき、オフィスの賃料は特に大きな経費の1つです。キャッシュフローを確認し、バランスシートを作成して比較することで、どのくらい削減できるか把握できます。

オフィスの賃料削減の主な方法は以下のようなものが挙げられます。

●事業所が賃貸の場合
①移転した場合の比較を行う
テレワークを推進する、レイアウトを見直すなどして、縮小できるか確認する。また、賃料が安い場所に移転できるか試算する。
②購入した場合との比較を行う

●事業所が購入した土地の場合
①売却して移転した場合との比較を行う
よく行く得意先や出荷場所等にかかる経費(交通費)、購入した際の金額、現在の売却価格及び売却益、移転先の購入費、移転した拠点からの交通費、社員への負担などの固定費を見直すだけで、中期経営計画を立てた際に販管費に大きな差が出る。

経費削減の手順

経費削減にはさまざまな方法がありますが、闇雲に行うとかえって利益や業務効率の悪化に繋がりかねないため、適切な手順で行わなければいけません。
経費削減を検討している際は、以下のような手順で行ってみてください。

削減対象経費の洗い出し

まずは必要な経費と不要な経費を見極め、削減すべき経費の洗い出しをします。
必要か不要かの判断が付きにくい場合は、全てのコストをリストアップして可視化できるようにするのがおすすめです。リストアップした経費のうち、無駄になっている項目にチェックを付けていくことで削減すべき経費の見極めがしやすくなります。

得られる効果のシミュレーション

削減すべき経費をピックアップした後は、対象の経費を削減した場合にどの程度の効果が得られるのかをシミュレーションします。
経費削減をするには周りの従業員の協力を得る必要があり、社内全体でかなりの時間や労力を費やすため、経費削減の効果が出るかもわからない対策をするのはメリットがありません。そのため、事前のシミュレーションは必須といえるでしょう。

経費削減プランの策定

経費削減のシミュレーションをしたあとは「いつまでに削減を実行するのか」「どの程度削減するのか」を設定します。
経費削減の施策をするには計画的に行う必要があり、闇雲に行っても高い効果は見込めません。

実行・改善

経費削減の準備ができたらいよいよ実行です。
事前に計画を練ったうえで施策を実行したとしても、ほとんどの確率で改善点や問題点が生じます。
実行後は必ず改善すべき点が無いか、さらに効果を出す方法は無いかなどの分析・改善を繰り返し、少しでも効果が高い方法を見つけ出しましょう。

ここまで経費削減の方法や手順を解説しましたが、どのようなことに気を付けて行うと良いのでしょうか。次章からは経費削減のポイントや注意点を紹介します。

経費削減のポイント

効果的な経費削減をするにはいくつか押さえるべきポイントがあり、主なポイントは以下の2つです。

効果が高い経費から削減する

効果的な経費削減をするには、実行した際に効果が高そうな項目から削減することをおすすめします。
特に経費削減の効果が得やすいのはオフィスの賃料や固定費です。金額が高い項目や毎月かかるランニングコストを見直すことで、長期的な目で見た時の削減効果が見込みやすくなります。

従業員全員で取り組む

経費削減は社内の一部で行っても効果が薄くなってしまいます。
短期でも施策の効果があるのかを分析するためにも、従業員の理解を得て全社一丸となって取り組みましょう。

経費削減の注意点

経費削減は誤ったやり方をしてしまうと逆効果になりかねないため、以下の2つに注意しましょう。

必要な経費を削減しない

経費を削減する中で、業務をするうえで欠かせない必要な経費を削減してしまうとかえって逆効果になってしまいます。
特に従業員の業務に支障が出てしまう場合、利益が減少するだけでなく従業員からの不満に繋がりかねません。そのため、従業員が心身ともに健康的に働けるかどうかも含めて検討し、従業員の負担が大きくならないかを確認しておきましょう。

長期的な視点で経費を削減する

経費削減はモノによっては短期で効果が出ることもありますが、基本的には長期で効果を発揮します。
あまりにも短期で効果を求めすぎてしまい、長く続けていれば効果が出ていたはずの施策を途中で止めてしまうのは避けなければいけません。そのため、経費削減を実行する前にはどのくらいの期間で行うのかを設定し、長い目で見た経費削減を心掛けましょう。

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今回は企業経営における経費削減について紹介しました。
安定した企業経営のためにも必要以上の経費削減は欠かせないものであり、特にオフィスの維持費は大きな経費となっていることが多いです。
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このコラムを書いたライター

編集者
正和工業マーケティングチーム
正和工業は、20,000件以上の施工実績を持つ総合建築企業です。
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