不動産買取とは?
仲介との違いやメリット・デメリット、
流れを解説

2024.10.11
不動産を売却する方法には仲介のほかに買取があり、それぞれ不動産会社の役割や売却する相手が異なります。買取には仲介にはないメリットがあり、物件の条件や売却時の希望(査定額、契約のスピードなど)によって適切なものを選ぶことが大切です。本記事では、不動産買取と仲介との違いや、メリット・デメリット、買取の流れを解説します。
不動産売却を検討している方、不動産買取のメリット・デメリットを知りたい方はぜひ最後までお読みください。

不動産買取とは

不動産買取とは、不動産会社に自社が持つ不動産を直接購入してもらう売却方法です。
不動産を買い取った会社は、リフォームやリノベーションをして物件の付加価値を高め、再度販売します。

仲介との違い

不動産を手放す方法としては、買取のほかに「仲介」があります。仲介は不動産会社が売り手と買い手の間に入り、内見の対応、契約条件の交渉、契約の締結などをサポートする取引です。
買主と売買契約が結ばれると、仲介手数料が不動産会社に支払われます。一方で、買取では仲介手数料はかかりません。
また、仲介は買い手が見つかるまで待つ必要がありますが、買取は条件の合意が取れればすぐに売却できます。

買取の種類

買取には以下の2種類がありあます。

・即時買取:
不動産会社が物件をすぐに買い取る方法です。売却期間が短く、内覧不要ですぐに売却できることが特徴です。

・買取保証:
一定期間は通常の売買仲介を行い、規定の金額で売れなければ不動産会社が保証価格で買い取る方法です。

ここまで不動産買取の概要について解説しましたが、次章からは不動産買取のメリット・デメリットを紹介します。

不動産買取のメリット

不動産買取のメリットとしては以下の5つがあります。

短期間で現金化できる

買取は売却完了までの期間が短いことが大きなメリットです。
一般的な仲介売却では数か月程度かかるのに対し、買取の場合は数日〜1か月程度で売却・決済と引き渡しが完了し、まとまった現金をすぐに手に入れられます。これは、買取では売却先の不動産会社がすでに決まっており、買主探しの時間が不要なためです。

仲介手数料が不要で契約に確実性がある

買取の場合、仲介とは異なり仲介手数料がかかりません。
また、不動産会社が直接購入するため、確実に契約を成立できるメリットがあります。仲介では購入希望者が見つからないリスクがありますが、買取ではそのような心配や、売買契約が解除される可能性がなく安心です。

契約不適合責任が免責される

契約不適合責任とは、契約内容に適合しない項目がある場合に、売主が負担すべき責任のことです。
通常、売却した不動産が契約内容と異なる場合、この契約不適合責任に基づいて売り手が責任を負わなければなりません。しかし買取では、売主の契約不適合責任は免除されることが一般的です。

内覧の手間を省ける

買取の場合、購入希望者による内覧が不要となります。これにより、複数回の内覧に対応する手間や、そのための準備時間や労力を省くことができます。

修繕やクリーニングが不要

買取では、不動産会社がリフォームやリノベーション、メンテナンス、クリーニングなどを行うため、売り手はこれらの作業を行う必要がありません。そのため、売却に伴う追加費用や労力を節約できます。

不動産買取のデメリット

一方で、不動産買取には以下のようなデメリットがあります。

仲介よりも売却価格が安くなる

不動産会社は転売を前提に物件を購入するため、利益を見込んだ価格設定となり、仲介に比べると買取額が低くなる傾向があります。また、買取後にリフォームやリノベーションを行う必要があることや、売却できなかった場合のリスクを織り込む必要があることも、買取価格が低くなる要因です。
買取価格は、相場の売却価格の6~8割程度になることが一般的です。

不動産会社によっては買取できない場合がある

買取に対応していない不動産会社もあるため、買取を行っている会社を探す必要があります。
また、以下のような場合は買取が可能な不動産会社が見つからない可能性があります。

・老朽化が極端に進み、リフォームが困難な物件
・立地条件が悪く、再販が難しい物件
・法的な問題や権利関係が複雑な物件 など

このように、不動産買取にはさまざまなメリット・デメリットがありますが、実際に不動産買取を行う際はどのように進めればよいのでしょうか。次章で流れを解説します。

不動産買取の流れ

不動産買取の流れは以下の通りです。

①必要書類を準備する

まずは、買取契約に必要な種類を準備します。主な必要書類は以下の通りです。

・権利証または登記識別情報通知書
・固定資産評価証明書
・実測図
・建築確認済証
・本人確認書類
・印鑑証明書
・購入時の売買契約書や重要事項説明書 など

②不動産会社に買取査定を依頼する

③不動産会社と売買契約を締結する

不動産会社から提示された査定額に納得できれば、売買契約を締結します。
契約の際には、買取価格、決済日、引き渡し条件などを確認し、前述の必要書類を提示します。双方で内容に合意した後、契約書に署名・捺印を行います。

④引き渡しを行う

売買契約締結後、物件の引き渡しと決済を行います。
決済日は、契約締結から1〜4週間後に設定されることが一般的です。引き渡しの際には、鍵の受け渡しや所有権移転登記の手続きを行います。
引き渡しと決済が完了すると、売却手続きはすべて終了です。

所有権移転登記について詳しくは以下の記事をご覧ください。

不動産買取が適しているケース

ここまで不動産買取について解説しましたが、不動産を売却しようとする際、買取と仲介のどちらが良いか悩まれている方もいるのではないでしょうか。
そこで以下では、不動産買取が適しているケースをご紹介します。

仲介で買い手が見つからない

仲介では買い手が見つかるまで不動産を維持し続ける必要があり、長期間売れないと資産価値が下がっていきます。そもそも買い手が見つからず、いつまで経っても売却できない可能性もあります。
そのため、仲介でなかなか買い手が見つからない場合は、早めに買取を検討すると良いでしょう。
具体的には、立地条件が悪い物件や、特殊な用途や構造の物件(大規模な商業施設など)は買い手が見つかりにくい傾向があります。

築年数がかなり経っている

築年数がかなり経過していると、リフォームの必要性や耐震性の問題などから敬遠されやすく、仲介では買い手が見つからないことがよくあります。
買取を行っている不動産会社であれば、築古物件を扱うノウハウを持っているところも多く、適切な査定をしたうえで買取に応じてくれる可能性があります。
また、リフォームをしてもその分の費用を上乗せして売却できるとは限らないため、現状のままで買い取ってくれる不動産会社を検討することも選択肢の一つです。

法人の不動産買取ならZEUS INBEST

この記事では、不動産買取のメリットやデメリット、流れなどを解説しました。
買取は仲介に比べ、すぐに売却でき現金化しやすいことや、確実に契約を行えること、リフォームやクリーニングの手間が省けることなどのメリットがあります。一方で、売却価格が低くなりやすいことは理解しておく必要があります。
仲介で買い手が見つからない物件や築年数がかなり経っている物件などで、短期間で確実に売却したい場合には特に買取がおすすめです。

「ZEUS INBEST」は、建設ベースの不動産ならではのノウハウで確実な不動産売却と、高価売却をサポートできるサービスです。特に工場・倉庫の取り扱いに強みがあり、物件売却を確実に実現するためのサポートをいたします。

法人の不動産買取・売却にご関心のある方は下記よりお問合せください。

お問合せはこちら

お役立ち資料

【 倉庫・工場 】 売却前に読むべきガイドブック
どのように売却したら良い?
【倉庫・工場】売却前に読むべきガイドブック
倉庫・工場の売却を検討中の方必見! 本資料では、倉庫・工場売却のメリットや、売却時に必要な書類・税金や流れ を解説しています。 倉庫・工場売却時のポイントを確認できるチェックシート付きですので、 ぜひダウンロードしてご覧ください。
資料をダウンロード

このコラムを書いたライター

編集者
正和工業マーケティングチーム
正和工業は、20,000件以上の施工実績を持つ総合建築企業です。
培った技術力・ノウハウを活かし、不動産仲介サービス「ZEUS INBEST」を通して物件に関する情報提供から管理・リノベーションまでサポートいたします。
コラムにて物件売買に役立つ様々な情報を紹介しています。